3月のパフェ(いちご/レモンバジル)
ビヤンネートルさんのパフェが大変美味しかったので書きます。
【ビヤンネートル@代々木上原】
ケーキ屋さんです。ケーキは丁寧に作られていてバランスがよく、誰にでも勧められるキャラクターといえます。白い長方形のチーズのやつが美味しかったです。
イートインを予約するとパフェも食べられます。今日はそちらをいただいてきました!
いちごとレモンバジルのパフェ(2020年3月)
上のほうから
1. 生とちおとめ
2. ホワイトチョコレート
3. ホイップクリーム
4. その上にフリーズドライフランボワーズとピスタチオ
6. 焼きメレンゲ
7. バジルリーフ
8. レモンココバジルのソルベ
9. ベルガモットとバジルのクリーム(黄色いやつ)
10. シュトロイゼル(キャラメル色の細かいやつ)
11. はちみつレモンブランマンジェ(レモンソルベの下で見えない)
12. グロゼイユ(赤すぐり。赤い実で酸っぱい)
13. カットとちおとめ
15. ベリーのコンポート
たくさんの部品からなってるんですね!
補足すると、メインは2つのジェラートで、今月はいちごのとレモンのでした。
さてこれらのキャストたちがどんなドラマを繰り広げてくれるんでしょうか。……いざ、いただきます!
○序盤 (深界1層〜5層)
いちばん好きなものは先に食べるタイプ!ということでとちおとめいきます!美味しい苺ですね。苺ってこんな味だった。良くも悪くも香り、甘酸っぱさがありのままの苺を感じます。提示部としては王道パターンですね。苺そのままを味わうことでスタンダードがとれた感覚です。
さて、それではいよいよ上のいちごのジェラートからいただきます。生クリームも乗ってますがまずはそのまま。優しくてミルキーな甘さ、いちごもしっかり感じるしおいしい!ハイクオリティなのが口の中端々から伝わってきます。これ単体でもだいぶ美味しい。やさしさそのものという味がする。ずっとここで甘やかされたい。
そういうわけにもいかないので、続いて一緒にどうぞと言わんばかりの生クリーム先生に登場してもらいましょう。一緒に食べるとですね…コクが出る…以上に、サクサクする酸味!生クリームの上のフリーズドライの何かが食感と味にアクセントを加えます。なんて魅力的な取り合わせ!ジェラートの優しさにメリハリを与えてくれます。甘味には酸味、なめらかさにサクサクの食感を、お菓子は対比でできています。
○中盤 (深界6層〜10層)
導入部が終わると様々な展開が待ち受けていました。
まずメレンゲを楽しみましょう。控えめにココナッツ香るごく軽いメレンゲをジェラートと共にいただきます。さっきの鮮やかな対比とはまた違った包容力です。それに食感も面白いです。焼いたメレンゲの絶妙なほろほろサクサクはクリー厶とよく合いますね。
いちごミルクジェラートが減ってくるとレモンソルベが現れてきました。待ってましたレモンソルベ。いちごミルクジェラートがブリュンヒルデならきみはジークフリートだ。
レモンとバジルの組み合わせ、想像つくだろうか。いや、つくまい。(爽やかさ)**2 みたいなこのソルベ、めちゃくちゃ合います。そしてレモンの酸味。このソルベの酸味が作品全体で最も強い味です。
……そのためのいちごミルクだったのか。このレモンの強めの酸味と対等に渡りあうための優しいミルク感。納得の美味しさ。そして2つのアイスを一緒に食べたときの調和感、後に残るバジルの風味。
はあ〜〜〜〜〜さいこうか。
ここでも食感の変化が訪れます。そう、シュトロイゼル。シュトロイゼルとは粉、バター、砂糖、シナモンなどを混ぜて焼いたぽろぽろで粒状のトッピングのことだそうです。知らなかったー。
こいつがなんと罪深いことに2つのジェラートの間に!間ですよ間!配置されています。2人の出会いを見届けるシュトロイゼルとは何者だろうか。
食します。想像以上のさくさく、いやザクザク感です。何かシナモンも香るし甘みもあり、アクセント感が強いです。そしてこれがジェラートというなめらかな世界に食感の面白さを添えます。
○終盤 (深界11層〜15層)
あああ…もうジェラートたちはさよならを告げようとしています。この天国のような時間が終わってしまう。さみしい。
…と思いきやレモンソルベの下にもうひとかたおりました。はちみつレモンブランマンジェ。ぷるぷるです。周囲にはワインゼリーも満ちていて世界はぷるぷるになっています。中でもブランマンジェが白く濃厚に存在している。
ブランマンジェのぷるぷるはゼラチン由来のようです。もちもちと評してもよいくらいに食べごたえのある弾力感です。しかし柔らかい。さっきのレモンソルベの件からすると味は控えめに、終息に向かおうとしているようです。クリーミー感とぷるぷるで美味しいです。
最後に美しいハーモニーを奏でてくれたのがロゼワインゼリーとベリーのコンポート、それからレモンソルベの残滓です。ロゼワインにベリー系の甘いやつと柑橘の酸味を加えたら何になるか?サングリアのような何かが醸し出されます。これが美味しいのです。ロゼワインをぷるぷるにしてしかもサングリア的な香り、甘み。想像するだけでいくらでもいけそうな美味しさです。
これらのぷるぷるたちはそれ単体では実体がないので、カットされた生いちごとともにいただきます。冒頭の生いちごのテーマが変化して再現されます。再現部はサングリアに彩られ華やかなまま終わりを迎えます。
○総評
見た目にも味も可愛らしく苺らしいキャラクターのパフェでした。しかし可愛らしいといっても子どもっぽいわけではない、18歳くらいの少女の、大人の複雑さも少しはわかりはじめた愛らしさです。
いちごとレモンを酸味という共通項でまとめ上げている。儚げな作品でした。
○そのほか
価格ですが、ドリンクセットで2千円でおつりがくるくらいです。コスパよすぎでは。
お店のページはこちら
http://www.bien-etre-patisserie.com
美味しすぎるし予約がとれないので、正直なところあまり人に教えたくないです。
けど、どうしてもこの愛くるしい乙女に出会いたくなったら公式Facebookから予約ができます。